今年のバイブルにしたい本「コンテンツの秘密」の感想 | 本レビュー
こんにちは。
「もっと早く読んでおけばよかった!!」と私に衝撃を与えた本の話をします。
その本はこちら
コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書)
- 作者: 川上量生
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2015/04/11
- メディア: Kindle版
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作者は、ニコニコ動画を運営するドワンゴの代表取締役会長でありスタジオジブリにも所属している、川上量生さんです。
この本では川上さんが「面白いコンテンツとはなにか」を、スタジオジブリのアニメや監督の思想を通して、自分の考えを述べたものになります。
アニメ業界でなくともWebコンテンツに関わる人にはぜひおすすめしたい一冊です。
そもそもコンテンツとはなにか。
結論からいうと、「コンテンツとは脳の模倣」です。
CM、アニメ、Webコンテンツも全てこの言葉に集結されるというのです。
訳がわからないですね・・・。
まずはそもそもなぜコンテンツは求められるのか、を説明します。
まず、2000年以上前からコンテンツ論はあったそうです。当時の哲学者 アリストテレスはコンテンツの役割につてこう指摘していました。
「コンテンツとは現実世界の模倣であり、人間は現実世界のシミュレーションとして最初にコンテンツから学ぶ」
つまり、人間が現実世界の模倣を楽しいと思い、それによって現実世界を有利にすること。これがコンテンツの起源だというのです。
確かに私たちはアニメや漫画を楽しいと思い、そこから社会を学ぶことは幼い時からしていましたね。
ただ”現実世界の模倣”でいいのなら、実写のほうが現実をリアルに再現できるのでは、と思いますがそれもまた違うようです。
コンテンツを受け取るのは私たちの「脳」。
「脳」はそもそも五感から入るもの全てを察知している訳でなく、その特徴を察知しているそうなのです。
なので情報量が多い実写よりも、情報量が少なく特徴を誇張したアニメのほうが、脳にとって「気持ちいい」のです。
※ちなみにここでいう情報量は線の多さや色の多さなどをいいます。
つまりコンテンツとは「脳にとって気持ちいいものの表現」になるというのです。