遊郭専門書店「カストリ書房」訪問。さらに遊郭の面影探す吉原散歩
有名な風俗街 吉原に「遊郭専門書店 カストリ書房」というなんともディープな書店がオープンしたらしい。
さっそく吉原散策も兼ねて、オープン初日から行ってきました。
興味のきっかけは風俗街に残る人間味
最初に、吉原の遊郭に興味を持ったきっかけを軽く話します。
それはこの町の地形。
現在の吉原は浅草の裏にありますが、昔は人形町あたりにあった吉原遊郭を移転しているので、今のこのエリアは「新吉原」ともいいます。
こちらが明治初期の新吉原の地図。
青丸点から左下に向かってS字カーブを描いた先、掘りで四角く囲まれ碁盤の目のような地形をした街があるのがわかりますか。
この掘で囲まれた街が当時の遊郭街です。
そしてこちらがここの現在の地図。
青丸点からのS字カーブ、四角く囲まれた碁盤の目の街。
掘りだったところは今は道路になっているのですが、当時の地形がそのまま現在にも残っているのです。
ちなみに青丸点の場所は「よし原大門」であり、掘りに囲まれた遊郭への入り口はそこだけでした。
その一本道がS字を描いているのは、遊郭へ入っていく姿を外から見られないようにするためなんですね。
この話は大学時代に文化人類学のフィールドワークで知りました。
その時、性の文化が地形を変えず今も残るこの街に「人間ぽさ」を感じたのが興味への始まりでした。
※ちなみにこのブログでの吉原情報は大学の授業を思い出しながら書いているので、ちゃんと情報を知りたい人はググってくださいね!
風俗街 吉原散策へ
では、地形以外の面影を探しながら吉原散策へ。
最初はまず、遊郭の入り口「よし原大門」。
実は入り口から面影を見つけることができます。
このガソリンスタンドにある柳の木。
遊郭時代から入り口には柳の木がありました。当時は遊郭の客が新吉原から出るとき、この柳の木を髪に見立てて「うしろ髪ひかれる思い」を感じながら帰ってゆく、という意味があったそうです。
ちなみに今の柳の木は何代目かだそうです。(アバウト)
では、よし原大門から中に進みます。
さっそくS字カーブ。
なんてキレイに残っているのでしょう。この先が見えない感じ、遊郭時代に思いを馳せずにはいられません。
はい。お店がたくさん並んでますね。昼間っから客引きがでてます。
ここを歩くおじさんたちに人間味を感じてしまいます…。
コンパニオンもめっちゃ募集してました。
ではここで、今は数少ない遊郭が残された建物をご紹介。
わかりますか。古い建物にある山みたいな模様。
遊郭として使われていたときの屋号だそうです。
そして道に向かって出っ張った円柱の窓。おそらくこの窓は遊女が客引きのために使ってたんでょう。
新吉原を歩いていると古い喫茶店がいくつか見つかります。
この街の喫茶店には特徴があり、すりガラスで中が見えなくなっています。
実はこれ、案内所。笑
このように吉原は、風俗店が並ぶ裏にひっそりと昔の遊郭の建物がいくつか残っているんですね。
今回の目的地「カストリ書房」へ
吉原話が長くなってしまいすみません。
やっとカストリ書房のお話です。
場所はS字カーブの近く。ちょっと小道に入ったところにあります。
お店はそんなに広くありません。
売り場も積み上げられてる本数種類の規模。
ただ絶版になった風俗案内本や赤線地帯の本、昭和時代のラブホ案内本など、かなりレアな本ばかり。
おそらくここでしか買えない本ばかりなのではないでしょうか。
中には12万円もする遊郭写真集などもありました。
もともとカストリ出版という遊郭専門書の会社が始めた書房なので、カストリ出版の本なども置いてあります。
店長はおそらく30代前半の若めのお兄さん。遊郭についてなんでも教えてくれるので、店長の話を聞きにいくのも面白いかも。
最後に
今回買った本はこれ。
えげつないタイトルばかりですね。笑
黒にピンク文字の本は昭和初期の風俗街情報誌みたいでした。
ラブホ探訪は、ラブホの写真集みたいな本。これ、かなり面白い。
動くベッドや車の形をしたベッドなど、今はない昭和時代のド派手なラブホが紹介されていました。笑
ちなみに、帰り際に「週間プレイボーイ」の取材にあいました。このカストリ書房をwebで紹介するようで。
記事がアップされたらここにリンクをはっておきます。
いかがでしたか?
カストリ書房に行く際はぜひ吉原も散策してみてください。ここでしか味わえないなんとも言えない高揚感が楽しめるはず。笑
では、今日はこのへんで。
■カストリ書房
住所:東京都台東区千束4丁目11ー12
休業日:月・火
営業時間:10時〜20時
公式サイト
カストリ出版